最終更新日:2019年03月22日
ネコ

ペットとして飼われるネコの死因のほとんどが「腎臓病」だということをご存じですか?ネコの寿命は長くても15年程度ですが、腎臓病にかからなければ30年くらい生きられるのでは無いかと言われるほど、腎臓病はネコにとって命に関わる病気なのです。

ネコの腎臓病

腎臓病とは、腎不全とはネコにおける「腎臓病」とは、腎臓で作られた尿の通り道である「尿細管」が徐々に壊れ、腎臓が十分に機能しなくなる病気です。腎臓は尿を作って体内の有害な物質を体外に排出する役割を持っているのはもちろん、体内のミネラルのバランスを整えるという重要な役割を持っています。腎臓病が進行して腎臓が十分機能しなくなった状態を「腎不全」と呼びますが、腎不全になると体内に有毒な物質がたまったり、ミネラルのバランスが崩れたりすることで、体の機能に悪影響が出ます。人間の場合は、腎不全が進行すると血液透析の治療を受けなければ生きていくことができ無い場合もあります。

ネコが腎臓病になりやすい理由

ネコが腎臓病になりやすい理由それは遺伝子の違いなのです。私たちの体にはAIMというタンパク質を作る遺伝子があります。ネコももちろん、あらゆる哺乳類がAIMを持っているのですが、なぜかネコはこのAIMを作る遺伝子に違いがあり、AIMの性質が少し異なるのです。人間など正常なAIMの場合、尿細管の細胞が傷つくと、AIMがすぐさまそこへやってきて、細胞にくっつき、「ここが異常だよ、直さないとだめだよ」と伝えるタグのような役割をしてくれます。すると、壊れた細胞を食べて修復する細胞が駆けつけて、元通りの尿細管に直してくれるのです。しかし、ネコの持つ異常なAIMは、IgMという抗体に強く結合していて、なかなか離れることができません。するとどうなるでしょう。尿細管の細胞が壊れてしまっても、そこにAIMがたどり着くことができず、「タグ」が無いので直してくれる細胞も集まってきません。その結果、尿細管は壊れたままとなってしまい、それが積み重なると、腎臓の機能が落ちてきてしまうのです。なぜ、ネコだけがこのような異常なAIMの遺伝子を持っているか、というのはまだ分かっていません。

ネコの腎臓病の薬

お薬ができるかも?現在、AIMを大量に作る技術が開発され、お薬として使われることが期待されています。ネコに正常なAIMを注射してあげることで、壊れた尿細管を修復する機能が得られ、腎臓病が進むのを防ぐことができると期待されています。もしかすると、ペットのネコちゃんが30年以上長生きする未来がもうすぐそこまで来ているかもしれません!