ボンベイは1950年代のアメリカで誕生した、比較的歴史の新しい猫種です。漆黒の被毛と黄金の瞳が印象的な”ミニ黒豹”のような外見は、人為的な交配計画によって作り出されたものです。
ボンベイの起源と名前の由来
ボンベイが誕生したのは1950年代のアメリカ・ケンタッキー州です。地元のブリーダーであるニッキー・ホーナー氏が、「家庭で飼える黒豹」を生み出すことを目標に交配プログラムをスタートさせたことが始まりとされています。自然発生した品種ではなく、最初から理想の外見と性格を追い求めた計画的な品種作出でした。
品種名「ボンベイ」は、インドの大都市「ボンベイ(現在のムンバイ)」に由来します。インドに生息するインドヒョウ(黒豹)を連想させる艶やかな黒い姿が、その名前を引き寄せました。インドにゆかりのある猫ではありませんが、名前が持つ異国情緒とその外見のイメージが見事に重なったネーミングです。
品種として確立されるまでの歴史
ニッキー・ホーナー氏は、セーブル(茶褐色)のアメリカンバーミーズと、黒毛のアメリカンショートヘアを掛け合わせることで理想の猫を目指しました。バーミーズの穏やかで愛情深い性格と、アメリカンショートヘアのしっかりした体格を受け継ぎつつ、全身が黒一色の被毛と黄金の目を持つ品種の確立を目指したとされています。
繁殖開始から約20年を経た1976年、CFA(キャット・ファンシアーズ・アソシエーション)によって正式に公認されました。その後、TICA(ザ・インターナショナル・キャット・アソシエーション)など他の主要団体にも認められ、国際的なキャットショーの舞台にも登場するようになりました。公認までの道のりは長いものでしたが、ホーナー氏の粘り強い取り組みが現在のボンベイという品種を生み出したといえます。
日本での普及と現在
日本国内でのボンベイの飼育頭数はまだ少なく、希少品種のひとつとされています。アメリカやヨーロッパと比べると認知度は低く、ペットショップでの取り扱いも限られています。専門のブリーダーから迎えるケースが中心で、問い合わせから迎えるまでに時間がかかることもあります。
近年は猫の品種への関心の高まりとともに、その独特の外見が注目されることも増えてきました。キャットショーや猫専門メディアへの露出が増えるにつれて、国内でも少しずつ知名度が高まりつつあるとされています。
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